【なっちゃんのやぼう編 その2】
2007.02.14〜2007.02.25 Web拍手お礼SS
ともだちのわっちゃんが、きょうはバレンタインだってようちえんでおしえてくれました。すきなこがチョコをくれるひだってわっちゃんはいいました。
ぼくがすきなのはほっくんだから、ほっくんのチョコがほしいです。でもほっくんはバレンタインをしらないから、チョコをくれません。でもぼくはほしいから、ほっくんがおかあさんにかってもらったおやつのチョコをとって、たべました。
「なんで!? なんでなっちゃんがぼくのチョコたべんの?」
それをみたほっくんはおこりました。
「かえしてよ、ぼくのチョコかえしてよ!」
「だめだもん。たべちゃったから、もうぼくのだもん」
「――ひどいよなっちゃん、なっちゃんなんかだいきらいだ!」
ほっくんはぼくをぶつと、なきながらどこかにいきました。
ぼくはほっくんにひどいことをしてきらわれたのがわかって、すごくかなしくなりました。だから、ぼくもないてしまいました。
ぼくのおかしをほっくんにあげてあやまろうっておもって、おうちのなかをさがしたけど、ほっくんはどこにもいませんでした。
おかあさんがごはんよ、っていったけど、むねがくるしくてごはんをたべたくありません。ほっくんがいないとぼくはしんじゃうのかもしれません。
「ほっくん、ぼくごめんっていうから、かえってきてよう」
「なっちゃん、ごはんたべにいかないとおかあさんにおこられるよ」
きがついたらほっくんがめのまえにいて、ぼくはだきついてぎゅっとしました。
「よかった、ほっくん、かえってきてくれた……ごめんね、ごめんね。これあげるからゆるしてね」
ぼくはほっくんにマシュマロをあげました。ほっくんはうけとってあたまをなでてくれました。
「もう、かってにぼくのおやつたべないでね」
ぼくはうなずきました。こんどは、バレンタインがくるまえにほっくんにチョコちょうだい、っておねがいしようとおもいました。
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