INTEGRAL INFINITY : extrastars

【再会編 北斗の場合+おまけ】

2006.07.24 07:59

 いい加減外が真っ暗になって解散、って時に賢太達から心配そうな声かけられた。
「北斗。もし何かあったらオレらに声かけろよ」
「そうそう、せっかく再会して連絡先とかお互い判ったしさ」
「俺達はずっと仲間で、味方だから。いつでも相談ぐらい乗ってやる」
「……やっぱ変だよ、今日のお前ら」
 けどサンキュ、っつって俺はみんなに手を振った。

 俺は家帰ってから真っ先に南斗の部屋に向かった。
「よ、ただいま」
「――どうだった、菱井君とのデートは」
 うわ思いっきり刺だらけの声。
 こいつ何で未だに菱井のこととなると態度変わるかな。当の菱井は「あれで天宮南斗は俺に素を見せてるんだからいいんだよ」っつってるけど。
「あいつ、途中で小野寺先輩に拉致られた」
「それは仕方ないね」
 南斗は嬉しそうに喉で笑って俺を手招きした。
 こういう時はキスしろって催促だから、その通りにしてやる。
「でさぁ、そのあとマックで賢太達に遭ったんだよ! 転校したあいつ以外は全員いた」
「え。北斗も?」
「『も』ってこたぁ南斗もか?」
「うん、俺も出掛けてたから。何だ入れ違いだったのか」
 じゃあこいつもあの不可解な奢り攻撃を食らったんだろうか。

 

2006.07.24 13:13

「俺は別に奢って貰ったりなんてしてないけど。自分で買ったコーラのMだけ」
「え、じゃあお前のぶんまで俺に集中したんかな。それにしちゃあ、みんな何かおかしかったけど」
「どんな風に?」
「やけに親切にさぁ、お前は食べろ食べろって言ってくんだよ。食って体力付けろとか身体が資本だからとか」
 別に、俺ってそんなに貧弱な体型してないよな。
 南斗はやけに難しい顔して、「……あいつら」とか何とか呟いてる。
「北斗」
「なに?」
「せっかくのみっちゃん達の厚意を無駄にしないよう、今夜は頑張ろう?」
「はぁ!?」
 ってもう南斗の奴人の腰抱き寄せてるし!
「待てよ、親いるんだぞ今っ!!」
「北斗、今朝家出る時夕飯要らないって母さんに言ってただろ。夏休みだから朝は放って置かれるだろうし。ベッドの音響くか気になるなら、床にシーツ引こうか」
 あーあーあーもうこいつ人の話ちっとも聞いちゃいねぇ!

 結局、奢って貰ったその晩のうちに俺はえらく体力消耗する羽目になってしまった。

 

2006.07.24 22:09

☆ おまけ ☆
「北斗、行っちゃったな」
「帰ったらやっぱ、アレなんかな……」
「いや、天宮は頻度に不満持ってたからそうは無理だろ。親いるんだし」
 そう口にしたとき田中は、あぁ自分も短期間で馴染んじまったな、と黄昏た。
「えろえろしく調教されちまったりしてんのかな」
「それどんな副詞だよ」
 まぁありうるけど、等と満山達は実際よりもひどいことを言っている。
「っつかいい加減やめない? 北斗も南斗も、変わらず俺らの友達だろ」
「わぁーってるって! だからこそ今何とか消化しようとしてんじゃん。あいつらどう考えても苦労するだろうから、オレ達だけでも何でも聞いてやれるようになんないとな」
 山寺がそう言ったとき、田中はこいつ凄いな、と思った。
(天宮達が羨ましいかも)
 いつか自分も山寺にとってそんな友達に、そして自分も彼の助け手に回れるような人間になれるだろうか、なんてことを考えた。

 

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 よほど南斗が過激な事まで喋ってしまったのか、山寺達の脳内はピンク一色。「ネタにしないとやってられん!」という状態です。最初、オチはこうするつもりではなかったのですが、携帯をいじる指がいつの間にか山×田フラグを立てておりました。