【単発 その2】
2006.06.07 07:24
「南斗、いつまで人間椅子になってるつもりだよ」
「予定としては父さん達が帰ってくるはずの時間の十分前まで」
「それって結局ずっとじゃねぇかよ！ 俺ゲームやってんだぞ」
「北斗がしてるの見てるから良いよ」
「お前、こういうのにあんま興味ねぇだろ」
「だって家事全部終わっちゃったし。他のことするぐらいなら北斗を抱き締めていたいって思うのが当然だろ」
「だーっ！！ こっ恥ずかしいこと耳元で囁くんじゃねぇっ！」
……
「ねぇ、あっちの壁面のほう怪しくない？ 調べてみたら？」
「あっ、ホントだ隠しスイッチ発見――って、何でお前のが攻略効率良いわけ！？」
2006.06.08 20:25
「修学旅行の行き先どうするよ、北斗」
「菱井はどうすんの？」
「俺はどーせだったら海外がいいから、韓国か台湾」
「……やっぱ普通はそんなもんなんかな」
「何、どーしたん？」
「俺は九州行きたい、っつったんだよ。ラーメン食いたいし、カステラとか明太子とか買って帰りたいし」
「何で決め手が全部食い物なんだよ……」
「それだけじゃねぇよ。コースに由布院入ってんじゃん。大浴場で温泉だぜ？ 日本人の旅行ったらそれだろ。なのに南斗は海外のが絶対良い、って聞かなくてさぁ」
「……（そりゃ大浴場っつったら天宮南斗は全力で止めるわ）」
「だったら別々のコースで良いじゃん、っつったらキレるし。わけわかんねぇ」
「北斗。お前今回は絶対国内のコースは無理だわ。おとなしく俺と同じにしとけ」
「えぇ！？ 菱井までんなこと言うのかよ」
「ところで本場の焼肉と飲茶、どっちが良いと思う？」
「お前こそ食い物重視じゃねぇか！」
2006.06.15 07:33
Q.例の一件以外で、これまで相手が取った行動の中で一番ショックだったのは？
「北斗が髪を染めたこと」
「はぁ！？ 何で」
「だって髪の色違うと脳内変換しにくくなるし」
「何のだよ！！」
2006.06.22 00:09
「ねぇ」
「――もうやだって言ってんだろ」
「違うよ。寝るんだったらこっち向いて、って言いたかっただけだよ」
「何それ」
「俺好きなんだよね、北斗の寝顔見るの。凄く安心する」
「……わかったよ」
2006.07.15 16:12
「……北斗、その瓶なに？」
「見て判んだろ、水飴だよ」
「俺がききたいのは入手経路なんだけど」
「先生が旅行の土産だって、くれた」
「（何で北斗だけ？）まぁ良いけど。北斗ってつくづく粘性のある液体が好きだよね」
「甘いの限定な」
「……」
「…………」
「前世はひょっとしてカブトムシだったりして」
「じゃあお前はクワガタ」