【単発 その7】
2007.03.19 07:52
「意外だね、ミナミヤのほうが風邪引き易いなんてさ」
「そう?」
「だってよく言うじゃない、馬鹿は風邪引かない、ってさ。ああ、ひょっとして夏に集中して引いてるの?」
「……最近、酒谷から俺に対する情が感じられないんだけど」
「何言ってるんだよ、情けはかけてやってるじゃないか」
「夏休みに風邪を引くのは北斗の方だよ。冬もね。学校ある時は絶対休まないし」
「そうだね、キタミヤどんなに腰だるくても、這ってでも学校来るもんね」
「……」
2007.04.01 14:14
「本当は、北斗なんか大嫌いだよ」
「はっ」
クソ真面目な顔でそんな事言ってきた南斗を、俺は鼻で笑った。
「エイプリルフールだからって、もっとマシな嘘つけよ」
「……それにしたって、少しは焦るとかの反応してよ」
「じゃあマジで俺ら別れるか」
「やだっっっっ!!!」
俺の言った事に、南斗は血相変えて絶叫した。
「――ほらな。こんなんに引っ掛かる奴の嘘に信憑性なんてねぇよ。大体お前の取り柄なんて俺を好き、って事ぐれぇじゃん」
南斗は頬を膨らませてるけど、俺が今せっかくのろけてやったのに全然気付いてねぇな。
「……どうせ俺は馬鹿ですよ。酒谷に毎日言われてますよ」
「うん、ホント馬鹿」
「ひどっ!」
「だからぁ、俺が焦んなかった、っつぅのはそんだけ南斗の愛情信じて疑わねぇからだって」
突然、南斗が凄ぇ勢いで抱きついてきた。い、痛ぇ、こいつ力入れすぎ!
「ちょっ、腕ゆるめろよ!」
「今の本当だよね!? 嘘だって言うのナシだからね!?」
結局そのまま南斗は俺を解放しなかったけど、まぁ結果的にゃ俺が煽ったんだから勘弁してやった。
2007.04.22 23:23
「ただいまー……」
「おかえりなさい、あなた」
「今日は晩メシはいい。食欲湧かないんだ」
「何か今日、父さんの様子変じゃねぇか?」
「あれじゃない? 今日ってラ○ウ昇魂式だったから」
「あぁ……ホントは凄ぇ行きたかったんだろうな」
「俺達の名前をこうしちゃう程好きだったみたいだしね」
注)実際の式より後に書かれたものです
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