「北斗。いい加減起きなよ」 最近では、どっちかに用事が無ぇ限りは二人並んで登校すんのがすっかり習慣になっている。 「選挙の前に現生徒会の最後の大仕事、片付けないと」 「これからはずっと、お前と星を追っかけてぇから」 同じ教科選択して、同じ大学の同じ学科行って、同じ進路を辿って二人でずっと一緒にいられたら良い、ってのが、今の俺の正直な願いだった。 「そのうち俺らのためだけの、お前の南極星を二人で探す、っつぅのも夢があって良いんじゃね?」 これからは何でも競い合って、相手に誇れる自分になって――互いを輝かせる星に二人でなりたい。
fin. |
――およそ三ヶ月に渡って、アメリカ旅行中を除いてほぼ毎日更新し続けた連載がとうとう完結を迎えました。 時々「そういやこんな設定作ったな」と思うだけだった十年前の亡霊が、ここまで成長するとは第0話掲載時には全く考えていませんでした。「jade pebble」の掌編連作だけじゃサイトが寂しいから、と言う理由の気まぐれで開始し、更新もきっと亀ペースなんだろうな、と思っていたぐらいです。それが蓋を開けてみれば、少ない余暇の時間のかなりの割合を割き、萌えに萌えまくった挙げ句周囲が全く見えなくなるほどひたすらに書き続け更新し続けるという状態になっていました。 そのように筆者を駆り立て完結に至るまでの力を与えてくださったのは、ひとえに読者様方から頂いたコメントの数々です。拍手を設置して最初に頂いたコメントがこの作品の続きを楽しみにしてくださっているとのお言葉であり、生来調子に乗りやすい筆者はあっという間に乗ってしまったのでした。時に優しく時に厳しいご意見・ご感想は一つ残らず保存してあります。宝物です。 今後、番外編や菱井編など幾つか書く予定のものはありますが、今までもそしてこれからも、「polestars」本編を書いていた時が物書きとして一番幸せな時間だったのだと思います。最後までお付き合いくださり大変有り難うございました。 2006/05/23 ∫∞拝 |